Nov. 15, 2019. 英語民間試験の共通テストへの導入は、多くの方の尽力のおかげで延期されました。とりあえずはよかったと思います。
(以前のコメントも残しておきます⇓)
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民間試験導入について
2020年度から始まる大学入試改革で、英語民間試験を導入することはほぼ決定のようです。しかし、この導入には多くの疑問・課題があることが指摘されています。
① 数種類の異なる試験でどのようにそれぞれの受験生の能力を比較するのか?(どのテストを受けたかで、評価が異なってしまう)
② 大量の受験生のライティング・スピーキングの結果をどのような基準で採点するのか?(海外に採点を発注する可能性もあります。その場合、採点基準の統一は保証できるのか?)
③ 経済的・地理的条件により不公平ではないか?(受験のため前泊、前後泊が必要な受験生も生まれる)
④ そもそも会場はどう確保するのか?
⑤ 機材は大丈夫なのか?(スピーキングのとき、周囲の受験生が回答する声が聞こえないのか?ちゃんと録音されるのか、受験生は不安に思うはず)
⑥ 試験日程をまだ公表していない民間試験団体もある(2020年8月現在)。
大学関係者を中心に民間試験導入に反対する意見書が提出されました。また、全国校長協会も民間試験の不安解消を求めて文科省に要望書を提出しています。
個人的には、このようなやり方で受験生のスピーキング力が向上するかどうか疑問に思っています。それは、問題がパターン化しており、パターンの暗記で乗り越えられる余地があるからです。実際の会話は、変幻無碍、フリースタイルです。型どおりには進みません。これからパターン暗記の対策本がいろいろと出版されることでしょう。
民間試験導入が覆らなかった場合にどうするか?
TOFLEの受験生は、スピーキング対策として、テンプレート(ひな形)を暗記して乗り切るという方法をよくやっています。「テンプレート暗記+その場で3,4文を作ってテンプレートに当てはめる」という方法です。
ただ、こうしたやり方では、応用力を持った本来のスピーキング力はつかないので、当塾では①英語を話すときの頭の働かせ方、②話すためにはどのようなトレーニングをすればよいのか、をテンプレートの試験対策とあわせて生徒に伝えていきたいと思います。
2020年度の大学入試は混乱が予想されるので、保護者の方もいっしょになり、情報収集をすることが必要になってくると思います(受験生は勉強に専念してほしいのですが…)。